
歯の情報 デンティスト・アイ
8. 「審美歯科」のおはなし
日本人は欧米人と比較して、歯には関心が低い国といわれています。表面的なところだけをきれいにして、見えにくい部分をおろそかにするのは日本人の国民性かもしれません。
アメリカでは歯並びが乱れていたり、歯が汚くなかったりすると社会的に認められません。ですから多くの子供が歯科矯正を受けています。
テレビや映画に登場する政治家や俳優に八重歯があったり、歯が黒かったりすることはありません。最近では日本でもテレビや雑誌などで「歯」に関する情報をとりあげることが多くなり、歯に対して関心がだいぶ高まってきました。
「審美」というと「エステ」、「美容整形」というイメージがありますが、矯正は外見だけの問題ではありません。歯列を整えることにより、咬合(咬み合わせ)も良好になりますし、清掃もしやすくなります。
また、不幸にして歯に着色があったり、虫歯があって見た目がよくないと、精神的な負担にもなる場合があります。「歯をきれいにしたい」と、歯科医院を訪れる患者さんの多くは、気になって大きな口を開けて笑えないと言います。
歯が生えた後に生じた着色であれば多くの場合、除去することができます。しかし歯そのものの着色や変色、虫歯による審美不良では、なんらかの人工物に置き換えることになります。
- 「歯磨き粉」を使ったほうが歯は白くなるの?
手を洗う場合、石鹸で洗うのと水洗いでは、汚れの取れ方がかなり異なりますが、歯磨き粉にはこれほど劇的な効果はありません。
ただし歯磨き粉には中に含まれる研磨剤により、普段の生活でついてしまう色素(茶渋やヤニ)を取る効果があります。ですから色素がついていない歯は、歯磨き粉を使ってもこれ以上白くなるわけではありません。